千ト協 新春賀詞交歓会・国土交通大臣表彰受賞者合同祝賀会

(一社)千葉県トラック協会(会長 池田 和彦)は1月17日千葉市内で3団体主催による「新春賀詞交歓会・国土交通大臣表彰受賞者合同祝賀会」を開催した。

挨拶に立った池田会長は「新年明けましておめでとうございます。令和7年の新春賀詞交歓会にあたり謹んでご挨拶を申し上げます。昨年は、元日の「令和6年能登半島地震」ではじまり、豪雨災害もありましたが、本日はちょうど阪神淡路大震災が1995年の1月17日に発生した当日であり、まさに30年目の節目にあたります。謹んで被災者へ哀悼の意を表します。

また国際的にもロシアによるウクライナ侵攻の継続やイスラエルによるパレスチナでの戦闘による中東情勢の緊迫化、アメリカの大統領選挙でのトランプ氏当選、わが国でも衆議院選挙が行われ、自公政権が少数与党となるなど、まさに昨年は激動の年となりましたが、当業界でもいわゆる「物流の2024年問題」と言われる時間外労働上限960時間や改正改善基準告示への対応、人手不足の深刻化、燃料価格の高止まりなど、このトラッ ク運送業界にとっても厳しい1年となりました。特に燃料価格は、政府の補助金の縮小をうけて高騰しておりますが、国の補正予算措置を受けて、昨年末に千葉県知事そして河上トラック議連会長にご要望をいたしましたところ、令和6年度2月の県補正予算において、総額12億円強の貨物運送事業者物価高騰対策支援事業として、普通車2万3千円、軽貨物8千円の支援が公表されました。感謝申し上げます。各支部におかれては自治体に継続してご要望をいただくとともに、会員事業者にはもれなく助成を受けていただくようお願いいたします。さて、このような中、令和7年の千葉県トラック協会の取組ですが、特に「物流の2024年問題」については、仕上げの年度末を控えて取引環境の改善や、標準的な運賃の活用・届出の促進による適正運賃・料金収受に向けた取組み、深刻なドライバー不足等に対応する人材確保へのサポート、新改善基準告示も含めた働き方改革への対応、物流DXやSDGs等の諸課題に継続して取組み、会員サービスの向上に努めてまいります。事業者の皆様には、引き続き標準的な運賃を活用した、適正運賃と料金の収受に向けた荷主交渉とドライバーの待遇改善を図っていただきますようお願い申し上げます。

さらに国土交通省では『トラック・物流 Gメン』を運輸局・運輸支局に設置いただき、荷主対策の深度化と長時間の荷待ち等が恒常的に発生している荷主の情報収集を行っておりますが、特定の業種では荷主先での長時間の荷待ちが常態化しており、物流事業者だけでは解決が難しい課題です。協会でも昨年の省令改正を受け、適正化指導員による「Gメン調査員」を5名選任し、悪質な荷主の情報収集を千葉運輸支局のGメンと連携して行ってまいります。この状況下、特に昨年は成田国際空港の長時間待機を改善するため、成田国際空港株式会社及び関係機関などで「航空貨物の2024年問題対策協議会」を設置いただき、特に待ち時間が長期化している輸入貨物への「トラックドックマネジメントシステム」を導入いただくとともに、今後の長時間待機改善に向けて課題を継続検討するため、当協会に「航空貨物対策協議会」の設置を進めてまいります。会員事業者の皆様には、荷待ち時間の長い業種・業界にトラック協会として改善の申し入れを行いますので、ご意見ご要望をいただきますようお願いいたします。

さらにドライバーの「働き方改革対応」「人材確保対策」として、大型・中型・けん引等の運転免許取得に対する助成、人材募集広告に対する助成を継続、特定技能制度による外国人ドライバーの受け入れに向けた対応を図ります。また各地のハローワークとタイアップし、ドライバー人材確保の企業説明会を県内各所で開催してまいります。「交通事故防止対策」では、昨年、県内事業者による重大事故が発生するとともに、八街市で発生した白ナンバーによる悲惨な飲酒事故の後も、県内事業者による酒気帯び事故が散見されており、改めて会員事業者の皆様にはドライバーへ点呼時の確認徹底や、安全教育により、飲酒運転の撲滅と輸送の安全確保に取り組んでいただくことをこの場をお借りしてお願い申し上げます。

さらに「交通対策アドバイザー」による事故防止の講演や、ドラレコ映像を使用した啓発用DVDを作成し、ユーチューブでの公開を通じて業界だけでなく広く一般県民にも協会の事故防止活動をご理解いただけるよう広報を行ってまいります。そのほか「トラックドライバーコンテスト千葉県大会」では現在大企業のエントリーが中心となっているため、「中小企業向け運転技能講習会」を自動車学校をお借りして新たに開催いたします。適正化実施機関の巡回指導においては、運送事業の健全な発展を図るため、いわゆるD・E評価の事業所への調査の重点化により、巡回指導を行ってまいります。

さらに「新千葉県トラック総合会館」については、建設が順調に進行しており、本年夏頃 にはいよいよ竣工の予定です。建設完了後、速やかに新会館への事務局移転を行ったのち旧会館を取り壊して駐車場を拡大いたします。また「習志野研修・防災センター」については、安全研修の利便性向上を目指し、自動車事故対策機構千葉支所に新たにテナントとしてご入居いただき、陸災防千葉県支部もフォ ークリフト講習をはじめとする各種研修の一元化・高度化を図っていくこととして詳細設計及び建設費の詳細を検討しております。

陸災防千葉県支部については、荷役作業安全対策ガイドラインの積極的な周知を図るとともに、改正安全衛生規則による昇降設備やテールゲートリフター等の講習、さらには腰痛防止の講習を通じて、安全な職場環境作りの実現に向け、支援をしてまいります。また、千葉県トラック健康保険組合においては、少子高齢化や医療技術の高度化による医療費の増大、高齢者医療制度への支援金等により、財政状況は厳しい状況にありますが、今後とも健全運営に努めてまいります。結びに、本日ご参会のご来賓・会員事業者の皆様のご健勝と事業のご繁栄を祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。本年もよろしくお願いいたします。」などと抱負を述べた。

会は千葉県トラック協会 西郷 隆好顧問による乾杯の音頭で歓談に移り賀詞を交歓した。

来賓には関東運輸局自動車交通部 矢吹 尚子部長、千葉県 熊谷 俊人知事、自由民主党千葉県トラック輸送振興議員連盟 河上 茂会長、関東交通共済協同組合 千原 武美理事長の他、多数の議員、関係団体が参加した。



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