関東運輸局 白タク・違法ハイヤー対策を大幅強化

10月1日施行 契約「見える化」義務付けと事業停止・車両使用禁止の倍増へ

関東運輸局(局長 澤井 俊)は10月1日、近年、インバウンド(訪日外国人旅行者)の急増に伴い深刻化している「白タク」行為やハイヤー運転者による違法な客引き行為等を撲滅するため、行政処分の強化および新たなルールの導入を実施した。健全な事業者の経営環境を守り、利用者が安心して利用できる環境を整備することが狙い。

【要点1】ハイヤーの契約内容「見える化」を義務付け

ハイヤー事業者に対し、貸切バス事業の規制に倣う形で「運送引受書」および「運行指示書」の作成・交付・保存が新たに義務付けられた。運賃や運行行程を明確にし、不透明な取引や営業所以外での違法な客引き(乗合・個人客引き行為など)を防止する。

■ 新設された行政処分基準(初違反の場合)

• 運送引受書

o 未交付 / 写しの保存義務違反:60日車

o 記載事項等の不備:警告

• 運行指示書

o 作成・指示・携行の義務違反 / 保存義務違反:30日車

o 記載事項等の不備:警告

【要点2】違法ハイヤーへの事業停止期間を「2倍」に引き上げ

営業所以外での違法な客引き(許可条件違反)や名義貸し、無許可経営、点呼・点検整備の未実施といった悪質な違反に対する事業停止処分について、処分期間が従来の「30日間」から「60日間」へと倍増された。

【要点3】白タク・白トラ(自家用車無許可営業)処分の厳罰化

自家用車等を施用した無許可有償運送(道路運送法第4条・第78条違反)に対する車両の使用制限・禁止処分も大幅に引き上げられた。

• 第4条違反(無許可経営など):初違反 120日(旧:60日)

• 第78条違反(自家用有償旅客運送違反等):初違反 80日(旧:40日)

【解説・背景】インバウンド需要の陰で蔓延する違法行為の根絶へ

空港や主要観光地において、配車アプリ等を悪用した「白タク」や、正規ハイヤー事業者による違法な街頭客引き・名義貸しが横行しており、業界内からは適正な事業運営を行う事業者への不利益やタクシー・ハイヤー産業全体の信頼失墜を懸念する声が高まっていた。

今回の制度改正により、ハイヤー運行時における書面の可視化と厳格な罰則運用がスタートしたことで、水際での取り締まりや監査の効力が飛躍的に高まることが期待される。運輸局側も、今後さらに監視体制を強めていく方針だ。

関東運輸広報

昭和24年より発行する国土交通省 関東運輸局の広報誌

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