自動車運送事業者(バス)に対する行政処分等の基準の改正案についてのパブリックコメントの実施について

1.背景

(1)令和4年12月、自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(平成元年労働省告示第7号)が改正され、令和6年4月1日から自動車運転者に関しても時間外労働の上限規制が適用されるなど、自動車運転者の労働時間等について規制が強化されるところである。自動車運送事業者(バス)に関しては、事業場の労務管理の実態に応じて拘束時間の基準を選択できるよう改正されたことから、行政処分基準に必要な改正を行う。

(2)令和5年10月、旅客自動車運送事業運輸規則及び貨物自動車運送事業輸送安全規則の一部を改正する省令が公布され、令和6年4月1日から、貸切バスの安全性向上に向けた対策が強化されるところである。一般貸切旅客自動車運送事業者に対して、録音及び録画による点呼記録の保存の義務付け、アルコール検知器使用時の写真撮影の義務付け、デジタル式運行記録計による記録などが整備されたことから、行政処分基準に必要な改正を行う。

2.改正概要

(1)自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(平成元年労働省告示第7号)の改正を受け、「一般乗合旅客自動車運送事業者に対する行政処分等の基準について」別表の運輸規則第21条第1項(注1)に下線部を追加する。

(注1)

1か月の拘束時間又は4週間を平均した1週間当たりの拘束時間及び休日労働の限度に関する違反が確認された場合は、上記の件数として計上し基準日車等を算出するとともに、さらに別立てで次のとおり基準日車を算出し、上記の基準日車等に合算する。

(2)旅客自動車運送事業運輸規則及び貨物自動車運送事業輸送安全規則の一部を改正する省令(令和5年国土交通省令第 83 号)の改正を受け、一般貸切旅客自動車運送事業者の行政処分に以下の違反を新たに追加する。

①点呼状況の録音及び録画記録義務違反を追加(運輸規則第24条第6項関係)

 記録なし又は記録の保存なし 初違反 警告、再違反 10日車

 記載事項の不備 初違反 警告、再違反 10日車

 記録の改ざん・不実記載 初違反 60日車、再違反 120日車

②アルコール検査状況の写真記録義務違反を追加(運輸規則第24条第7項関係)

 記録なし又は記録の保存なし 初違反 警告、再違反 10日車

 記載事項の不備 初違反 警告、再違反 10日車

 記録の改ざん・不実記載 初違反 60日車、再違反 120日車

③デジタル式運行記録計の適用関係の整理を注釈として追加(運輸規則第26条第1項関係)

(注)

令和6年4月1日以降(令和6年3月31日以前に登録を受けた車両に関しては、令和7年4月1日以降)、デジタル式運行記録計による記録が保存されていない場合に適用する。

3.今後のスケジュール(予定)

施 行:令和6年4月1日


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