公共交通事故被害者等支援フォーラム
関東運輸局交通政策部共生社会推進課は11月12日、横浜第二合同庁舎にて「公共交通事故被害者等支援フォーラム」を開催しました。これは、旅客運送事業者や物流業界を含む交通事業者が、万が一の事故発生時に適切な被害者支援を提供できる体制を整備・強化することを目的としています。
フォーラムには、グリーフケア(悲嘆のケア)の第一人者である上智大学グリーフケア研究所の髙木慶子名誉所長と、神奈川県警察本部警務部警務課被害者支援室の本間なぎさ心理員が講師として招かれました。
髙木名誉所長は、被害者やそのご家族の悲しみに寄り添い、専門的なケアを提供する「グリーフケア」の重要性について講演。事故直後だけでなく、長期にわたる心のサポートの必要性を訴えました。本間心理員は、警察の現場における被害者・関係者への具体的な心理的支援や接遇について解説。特に、事故後の初期対応における事業者の言葉遣いや態度の重要性、そして職員自身がストレスを抱えずに支援を継続するための視点を提供しました。(詳細については関東運輸広報11月20日号掲載予定)
関東運輸局は、このフォーラムを通じて、安全管理体制の一環としての被害者支援を改めて業界全体に浸透させる方針です。特に、大規模事故を起こした場合の社会的責任が重い公共交通事業者だけでなく、トラック運送事業を含む物流業界に対しても、事故発生時の初期対応や、社員へのメンタルヘルス教育の重要性を啓発しました。
同局は今後も、専門家との連携を強化し、事故のない安全な社会の実現と、万が一の際の質の高い被害者支援の両立を目指すとしています。
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